2004年4月21日(水)03:40

ドイツの諸政党はEU憲法に関する国民投票を求める

フランクフルト・アム・マイン(AP)

EU憲法を国民投票で問うとのイギリスの決定を受けて、ドイツでも国民投票を求める声が高まっている。キリスト教社会同盟(CSU)と緑の党はEU全体での国民投票に言及した。CSUのマルクス・ゼーダー幹事長はSueddeutsche Zeitung(水曜版)に、イギリスの決定に鑑みEU全体の国民投票を検討すべきであると述べた。また緑の党のラインハルト・ビューティコーファー党首は同紙に、EUの戦略に関する国民投票があれば「有意義」であろうと発言した。

また『南ドイツ新聞』によれば、社会民主党(SPD)の内政問題専門家のディーター・ヴィーフェルスピュッツ議員は、ドイツ国民がEU憲法条約について投票できないのは残念だと発言した。しかし同議員はもう遅過ぎるとも付け加えたという。ビューティコーファー党首も、ドイツでは「必ずしも」国民投票で欧州憲法を承認する必要はない。国民投票を欧州統合阻止の民族的非常ブレーキとして利用することしか考えていない輩に協力するつもりはない、と語った。

バイエルン州のエーバーハルト・ジンナーEU担当相(CSU)は、欧州レベルの国民投票に基本的に賛意を表明した。「私は重要な欧州統合プロセスに国民の関与を求めるのは原則的に正しいと考える」。欧州統合に関する国民の承認度を高めることは必要である、と『パッサウアー・ノイエ・プレッセ』紙 Passauer Neue Presse(水曜版)に語った。

『南ドイツ新聞』によれば、キリスト教民主同盟(CDU)のラウレンツ・マイヤー幹事長は「私たちの国民投票は6月13日の欧州議会選挙である」と述べ、ドイツの国民投票については言明を避けた。自由民主党(FDP)のヴォルフガング・ゲルハルト議員団長は同紙で、ドイツでも国民投票を実施するよう求めた。

ドイツの基本法(憲法に相当=訳注)は国政レベルの国民投票を認めていない。2002年にはこの点に関する基本法の修正を求めた社民党と緑の党の共同提案が連邦議会に出されたものの、キリスト教民主同盟・社会同盟の反対で否決されている。社民党のフランツ・ミュンテフェリング議員団長は2月に、野党との交渉をあらためて提案している。

原題:Parteien fordern Volksentscheid ueber EU-Verfassung




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